黄色い電車に乗る日々

にせもののくまが駆け巡る

おれのじだい

身に余る幸福でございましたよ。何者でもないお前たちに告ぐってアニメの決め台詞だっけ?
でもなんかそんな気分。あ、何のアニメか思い出した


最近強く思っていることは「ニホンゴムズカシイ」



そんなこんなで完全なる棚ぼたで「あゝ荒野」を見てまいりました。誘ってくださった方は神様です。そっちの方角に足向けて寝れません。その人の家、我が家より西だから、北に足向けて寝てます(どうでもいい)

ぬるっと60年代の新宿に連れて行こうとしてるのが見えた。コマ劇場がまだあったらコマでやってほしかったなーこれ。なんだったら後楽園の近くでもいい。そういうとっかかりで連れてってくれそうな気がした。たぶん連れて行かれたぐらいの方が入り込める話だと思う。あ、これは舞台の良し悪しに関連する感想ではないです。ただそんなとこでやったらおもしろいなって。やっぱ新宿でやってほしかったな。だからと言ってはなんですが、劇場行く前に写真展見てきました。あの卑猥で雑多な時代を切り取った写真をしばらくぼんやりと眺めて、ところどころに貼られてる寺山さんの言葉をなんとなーく頭に入れて、そして舞台を見た。


わたし、原作も戯曲も読まないで行ったんですよ。多少のネタバレは見たけど、それだけ。あらすじはちらっと見て、あとは開演前に配役表見て誰が誰かを叩き込んでから見た。いつも舞台はそんな感じ。舞台は同じ人がいろんな役やってわからなくなるからね。配役だけは叩き込んどくようにしてる。

で、感想。
わたしには最後まで新次がどういう人なのかよくわからなかった。意図がわからないというか実情が見えない。バリカンも荒野とかわかんないとこあるけど、たぶん新次よりはわかる。原作読んだら変わるかなぁ。思想はわからないでもないんだけど、意図が見えないんだな、わたしには。だからなんかバリカンが主役に思えた。思想はわからないけど、出口が見えない葛藤は見えたから。つかバリカン主役だよね?新次はなんか象徴みたいな感じ。実情が見えないんだよ、やっぱ。バイト君の役は第3の主人公だね。まぁわたしの中で第3の主人公3人くらいいるんだけどw

舞台装置すごかったねぇ。死の天使は上に消えるのかと思いきや上に逃げ場がなかったっぽいけど。舞台中央のANGELの電飾が強く印象に残りました。蜷川さんの演出は、いつも視覚に訴えてくるね。目からガーンと叩きのめされる感じ。鮮烈なビジュアルイメージというのがぴったり合うような。あと舞台装置で無駄に高さ出すのって蜷川さんくらいだと思う。今回で言うとジャングルジムとか。

わたしはそこまで蜷川さんの演出好みじゃないから、全部持って行かれそうにはならなかったなーたまに見終わって全部持って行かれて変な感じになるときがあるの。それはなかった。

しかしまつもっさん。出来る男でしたね、まつもっさん。正直憂いのある役ができる人とは思わないけど、ああいう前に出る役、攻めることで進む役ステキと思いました。ありとあらゆるレポで肉体美が称賛されてるのは爆笑したけど、きれいなお体でした。腰細すぎるよなー不埒な目で見るならバリカンとしの天使の会話の時の眠る新次可愛かったよ。あと今月に入ってじゃにの人のベッドシーン2人見たわ。けんちゃんとまつもっさん。なんだこれwww
正直期待してなかったので、いろいろなところからの高評価も含め、とてもよいものを見たなと思っておりまする。この勢いで月9も駆け抜けてください。

しかし華ちゃん、あんな雰囲気のある女優さんだったんですねぇ。声も聞きやすく、女性らしい感じ。役どころとしてはそれを強調する感じでよかったな。前に見たのが南へのまぁ独特な役だったもので、素の状態のビジュアルを見るのも初めてだったの。活躍していくのかな。楽しみだな。またどっかで見たいな。

で、最後にグチ。キャストが出る前からのスタンディングオベーションが気持ち悪かったです。両手で手を振りながら「じゅんくーん」とかコンサートじゃないんだからアホか!と思ったりしました。あいばさんの舞台のときよりスタオベっぷりはひどかったね。やっぱアイドルのファンって過保護だなー

追記。
そういや最後の最後に流れた曲がなぜにRADIOHEADのクリープだったのか。誰か意図を教えてくれ、意図を。シュールだよ?カテコしながら聞くクリープって。